ノルウェイの森
深く愛すること。
強く生きること。
2010.12.5 SUN
東宝試写室
☆2010年12月11日公開
【原作】村上春樹
【監督・脚本】トラン・アン・ユン
【主題歌】ザ・ビートルズ
【CAST】
松山ケンイチ 菊地凛子 水原希子
高良健吾 霧島れいか 初音映莉子 玉山鉄二 ほか
【STORY】
高校時代の唯一の親友キズキ(高良健吾)を突然の自殺で喪ったワタナベ(松山ケンイチ)は、誰も知っている人間がいないところで新しい生活を始めるために東京の大学に行く。
そこでキズキの恋人だった直子(菊地凛子)と偶然再会する。
同じ悲しみを背負った二人は、大切なものを喪った者同士付き合いを深めていく。しかし付き合いを深めるほど、次第に直子の持つ喪失感は深くなり、20歳になった直子は京都の療養所に入院することに。
そんな時にワタナベは大学で、春を迎えて世界に飛び出したばかりの小動物の
ように瑞々しい女の子・緑(水原希子)と出会う――。
*
試写会、行ってきた☆
原作は読んだことないけれど。
何と言ったら良いのか・・・言葉が見つからない。
なんか・・・ちょっと難しかった。
会場アンケートで、「一言で言うと?」って質問があったけど、
こんなん、一言でなんて言い表せませんからー!!
・・・と思ったくらいにして(汗笑)
でも、難しかったとはいえ、決して否定的なわけではないの。一応。
てか、わりと好きなの。
映像が美しい。
一面の緑、空、水辺・・・キレイ。
歩きながらしゃべるシーンは、とても印象的。
ビートルズの曲も良い。
そして、言葉がキレイ。
今、日常ではちょっと聞かないかな・・・って思う。
全体的に、口調はとても静か。
穏やかというか、抑えてる感じ。
直子が20歳の誕生日の時に言う、
「18と19の間を行ったり来たりするべきだと思うの。」
ってセリフに、なぜだか、とてもドキッとしちゃった。
いや・・・私もそう思ったから・・・かな。
ワタナベくん・・・
ともすれば、「女にだらしない男」って思ってしまいかねないんだけど・・・
違うんだよなぁ。
徹底的に受け止める愛というか・・・
優しくて強い・・・と感じる。
完全形ではないんだけど。葛藤してるんだけど。
徹底的に自分を抑えて、相手を受け入れる人。
愛・・・・・
ワタナベくんと直子は愛し合ってた・・・んだよね。
で、緑も愛してた・・・と。
んーーー。
わからん。
やっぱり難しいわ・・・(遠い目)
これは・・・原作を知ってる人の方が、より理解できるのかなぁ。
以下、どーでもいいツッコミなど(・・・ぉい?)
・・・すでに、若干ネタバレてますが、さらにネタバレるのでご注意くださいませ。
夢の中で、桃を食べてるシーン・・・好き。
「うまい」の意味。
「青森行ったことある?」って質問に「いや」って答えるワタナベ・・・
青森出身のくせにぃ~!とか思っちゃったり(爆)
時代背景・・・
携帯電話がない時代なんだなぁ。と、しみじみ。
今より不便かもだけど、こういう時代も良いなぁ・・・と思う。
服装は、当時と同じってことはなかったみたいだけど。
タクシーの初乗り100円とか、ちょっとビックリ。
性描写に、ちょっとドキドキしちゃうよ・・・(汗)
これ、絶対R指定だろ!って思ったもの。
(PG-12)
そだ!思い出した!
・・・時代を感じたもう一つ。白ブリーフ・・・・・
ぅおぉいっ!!ソコかっ!!
いや、だって・・・わりと衝撃的というか・・・・・(汗笑)
つか、結構エロい台詞が多くてビックリしたよ。
緑・・・なんで、あんなサクッとエロいことばっか言うんだい??(汗)
永沢さんは、ヒドイ男。
「それはハツミの問題だ」じゃないからー!!
ワタナベくんが、「はい」って即答してくれて良かったよ。
ハツミさん・・・切ないね。
直子とワタナベ、歩く、歩く、歩く。
歩くだけのシーンも、歩きながらしゃべるあのシーンも、スゴイと思う。
何が?って聞かれると、答えられないんだけど(ぉい・・・)
でも、スゴイ。
直子が叫ぶ、泣く、激しいシーン・・・
音楽は美しくも不穏で、すごく心が乱れる。
雪の中での緑とのシーン・・・
ココが謎なの。私にとっては。
緑のコトを「大好き」と言うのはわかる。
直子のコトを「愛してる」というのもわかる。
でも、
「人としての責任」とか「放り出すわけにはいかない」って何?
直子のコト、愛してるんじゃないの?
「時間が欲しい」って何?
「待ってる。あなたのコトを信頼してるから。」と言われて、
そのまま待たせるの?
だって、直子と一緒に暮らそうとしてるんだよね?
うむぅ~・・・・・
結果的に、あまり待たせることはなかったようだけれども・・・
あのタイミングで「愛してる」って言っちゃうんだ?
えー?って思うような、納得のような、なにやらモヤモヤ。
わかりかけてるのかしら?とも思うけど、やっぱりわかってないんだろうなぁ。
喪失と再生・・・・・
ふむ。
私は1回観ただけじゃ、すんなり理解できなかったんだけど・・・
目で、耳で、美しい世界の映画だった。
いただいたプレスを読んで、理解を深めます。
いただいたときは、デカッ!て思ったんだけど、これ、レコードジャケットなんだね。
映画の途中で気がついた。